オリジナル高山植物図鑑
この”図鑑”は、僕が撮った高山植物の写真集です。線引きが難しいため、平地の野草も入れました。言わばオリジナル野生植物図鑑です。撮った場所や季節も判る範囲で記載してあります。撮影技術はまだまだ未熟ですが、すこしづついい写真に差し替えてゆきます。花の名前はもしかしたら間違っているかも知れません。もし間違い等あればメールください。これから少しずつ充実させていきます。不明花は未だに名前の分からない花です。もし、名前がお分かりの方があれば教えて下さい。メール下されば幸いです。
現在268種掲載。
[ア]
[イ]
[ウ]
[エ]
[オ]
[カ]
[キ]
[ク]
[コ]
[サ]
[シ]
[ス]
[タ]
[チ]
[ツ]
[テ]
[ト]
[ナ]
[ニ]
[ノ]
[ハ]
[ヒ]
[フ]
[ヘ]
[ホ]
[マ]
[ミ]
[ム]
[メ]
[モ]
[ヤ]
[ヨ]
[ラ]
[リ]
[レ]
[ワ]
[不明花]
ア
アオノツガザクラ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 薄黄緑色 | 青の栂桜。高山帯の岩礫地に咲くツツジ科の花。小さな木本で壺型の黄緑色の花を付ける。 |
アカバナシモツケ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | ピンク | 赤花下野。シモツケソウの赤変種。草原に咲く。紅色の穂状の花が美しい。シモツケソウにも濃いピンクの種があり見分けはつかない。厳密には実で区別する。このアカバナシモツケは信州の八ヶ岳周辺などに生育が限られる。 |
アカモノ(イワハゼ) |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | ピンク | 赤物。亜高山帯の林縁に咲く小低木。シラタマノキ(シロモノ)に対して名付けられた。秋には真赤な実をつける。花は薄ピンクだが、ガクと花柄は鮮やかな紅色で小さいがなかなか美しい。別名イワハゼ。 |
アキノキリンソウ |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 黄 | 秋の麒麟草。秋の草原を彩る花。背丈は1m位まであり大きい。風にあおられたアキノキリンソウが一面を黄色く彩る光景は山の早い秋を感じさせてくれる。ミヤマアキノキリンソウは高山帯に咲き、20cm前後と小さく、また花が茎の頂上にまとまって咲くので区別できる。というかこれが同じ仲間か思うくらいである。夏の終わりを告げる花。クローズアップ写真。 |
アサマフウロ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 紅紫色 | 浅間風露。長野県浅間高原に多いことから名付けられた風露草。ハクサンフウロに比べ赤紫が濃く、花弁が丸みを帯びている。棲み分けていることが多いが、混生することもある。 |
アズマシャクナゲ |  | 谷川岳 | 1999年6月中旬 | ピンク | 東石楠花。林間から亜高山帯に咲く。葉は長楕円形で革質。花は5裂した釣鐘型。雄しべは10本。東北南部から関東・中部に生育。 |
アヤメ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月4日 | 紫 | 菖蒲と書いてアヤメ。外花被片の中心部に黄色い網脈が見られる。カキツバタにはこの網脈がなく白い線状となる。ヒオウギアヤメに比べ、内花被片が直立する。草原にも生育する。 |
イ
イタドリ |  | 谷川連峰松手山 | 1998年7月下旬 | 白 | 虎杖。山野に普通に見られる品種。木ではなく大型の草本。1.5m位になる。茎はタケノコに似ておいしいという。虎杖は漢名で、和名は痛み取からきており、鎮痛剤に使用したらしい。 |
イチゲフウロ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 白〜薄ピンク | 一花風露。北海道と青森の草地に咲くフウロソウ科の植物。葉は多裂する。花は直径1cm前後で花柄の先に1個つく。 |
イヌコウジュ |  | 軽井沢 | 1999年9月12日 | 薄ピンク | 犬香需。山野の道端などに生えるシソ科の植物。ヒメジソに似るが、葉がヒメジソより細く、鋸歯も浅い。花期は9〜10月。 |
イヌタデ |  | 軽井沢 | 1999年9月12日 | ピンク | 犬蓼。原野や路傍に咲くタデ科の植物。欧州原産のハルタデに似るが、托葉鞘の縁毛がイヌタデに比べ短いという。この写真では鑑別できない。花期は6〜10月。 |
イブキジャコウソウ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8月上旬 | 紫 | 伊吹麝香草。日当たりのよい砂礫地や草地に生育する低木。芝桜のように地面を這って延び群生して美しい。葉を揉むと芳香がでるという。クローズアップ写真。 |
イブキトラノオ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 伊吹虎の尾。山地や山林に生育する。草地に群生していることが多い。トラノオとは虎の尾ににているので名付けられた。 |
イブキボウフウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 伊吹防風。亜高山帯に咲くセリ科の花。中心に大散房花序が咲き、その周囲を小さな散房花序が囲むように咲く。葉は有柄で2〜3回の羽状複葉。 |
イワイチョウ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 白 | 岩銀杏。高層湿原や湿地帯によく見られる。腎臓形の根生葉から長く伸びた茎の頂上に白い花を数個房状に付ける。ミツガシワに似るが根生葉の形がまったく違う。 |
イワインチン |  | 長野県車坂峠 | 1999年9月5日 | 黄 | 岩茵ちん。別名イワヨモギ。本州の中北部の高山の岩場に生える。花期は8月〜9月。頭花は茎頂に10個前後まとまって咲く。茎葉は羽状に深裂し針状に見える。 |
イワウチワ |  | 谷川岳天神平 | 1997年6月上旬 | ピンク | 岩団扇。亜高山帯の樹林帯の陰にそっとさく可憐な花。イワカガミを開いたような印象だ。葉もイワカガミのように光沢があり似ている。 |
イワオトギリ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 黄 | 岩弟切。高山帯の日当たりのよい草原などに咲くオトギリソウの高山種。背丈は30cmくらいで、葉は対生し、茎の頂上に1個黄色い花をつける。雄しべが長いのが特徴的。 |
イワカガミ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1997年6月上旬 | ピンク | 岩鏡。イワウメ科。亜高山帯で樹林の影の湿ったところに咲く。葉が鏡のように光沢があることから名付けられた。もう少し標高の高いところで日当たりのいい場所には、すこし小振りなコイワカガミが咲く。夏の種穂はさらに輝く。 |
イワギキョウ |  | 北アルプス乗鞍岳 | 1998年8月下旬 | 紫 | 岩桔梗。高山帯の砂礫地や乾いた草原に咲く。青紫の5裂した筒状花がやや上向きに咲く。葉の縁に鋸歯(ギザギザ)がある。チシマギキョウは花冠の縁に毛が生えまた、花の色も少し濃い。ホウオウシャジンは筒状花を横からやや下向きに付ける。 |
イワシャジン |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8月上旬 | 紫 | 岩沙参。高山帯の砂礫地や草原に生育。ミヤマシャジンに比べ葉は細く互生する。 |
イワショウブ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8月上旬 | 白 | 岩菖蒲。亜高山帯の湿原に生育。根生葉は細く、長い茎の頂点に小さい白い花が房状に付く。葉が菖蒲に似ているという。岩場には咲いていない。 |
イワツメクサ |  | 北アルプス乗鞍岳 | 1998年8月下旬 | 白 | 岩爪草。高山帯の岩稜や乾燥した斜面に咲く。ひげ状の葉と10枚に見える5弁花が特徴的。 |
イワブクロ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 薄紫 | 岩袋。別名タルマイソウ。北海道と東北の砂礫地や岩場に咲くゴマノハグサ科の花。葉は肉質で厚い。花は上唇が2裂、下唇が3裂し、桐の花に似ている。 |
イワベンケイ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 黄色 | 岩弁慶。別名イワキリンソウ。ベンケイソウ科の植物で高山帯の岩場に咲く。強壮剤として使用されたのでこの名がある。葉は肉質で雄花は雄蕊が長い。これは雌花で花弁がほとんどない。 |
ウ
ウサギギク |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 黄 | 兎菊。高山から亜高山帯の草原に生育。葉が兎の耳に似ているという。 |
ウスユキソウ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8上旬 | 白 | 薄雪草。野山の草原に生育。高山種のミネウスユキソウよりも葉が太い。また他の高山種にウスユキソウに比べ白に高貴な感じがしない。 |
ウスユキトウヒレン |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 薄紫 | 薄雪唐飛廉。北海道中央部特産のキク科の植物。別名コタカネキタアザミ。地を這うように咲く。根生葉は厚く大きく少し縮れている。両面にクモ状の毛が多いと白く見えるためユキバトウヒレンと呼ばれる。 |
ウツボグサ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 紫 | 靫草。草原帯に咲く。形が矢を入れる靫に似ているという。タテヤマウツボグサはより花が大きい。 |
ウド |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 白 | 独活。ウコギ科。山野草。漢方の原料にもなる。草津白根山の駐車場の近くに咲いていた。 |
ウメバチソウ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 白 | 梅鉢草。山野から亜高山帯に咲くユキノシタ科の植物。葉は円形で特徴的。 |
ウラジロヨウラク |  | 谷川岳天神尾根 | 1998年5月下旬 | 赤 | 裏白瓔珞。葉の裏が白っぽく赤紫色の花が美しい。太平洋側に比較的多い。細長いガク片が目立つものをガクウラジロヨウラクと呼び区別している。 |
ウワミズザクラ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6月上旬 | 白 | 上溝桜。落葉高木。沢沿いの斜面に咲く桜の仲間。総状花序に咲き桜には見えない。雄しべが花弁より長い。 |
エ
エゾコザクラ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 紅紫色 | 蝦夷小桜。ハクサンコザクラの母種にあたる。ハクサンコザクラより全体に小型である。とても可憐だ。 |
エゾシオガマ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 黄 | 蝦夷塩竃。本州中部以北と北海道の日当たりのよい草原に生育する。クリーム色の花が巴状に咲き、下唇は浅く3裂する。 |
エゾツツジ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 紅色 | 蝦夷躑躅。ツツジ科最小の花。丈10〜30cmの落葉灌木。花は1〜3個つける。頭でっかちな花だ。 |
エゾノコリンゴ |  | 野反湖 | 2000年6月18日 | 白色 | 蝦夷の小林檎。バラ科の植物。白い5弁花が平らに咲く。ズミ(コリンゴ)に似ているが、ズミは蕾がピンク色。6月頃の山地に咲く。 |
エゾノツガザクラ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | ピンク | 蝦夷の栂桜。北海道特産のツツジ科の木本。アオノツガザクラの雑種が見られ、花冠が無毛でやや色が薄く形がアオノツガザクラに似ているものをコエゾノツガザクラと呼ぶ。 |
エゾノマルバシモツケ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 黄 | 蝦夷の丸葉下野。マルバシモツケより小型で草丈30cm以内。全体に小振りである。 |
エゾノヨツバシオガマ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 赤紫 | 蝦夷の四葉塩竃。ヨツバシオガマの母種と言われている。ヨツバシオガマに比べて花弁の嘴状の部分が太くて短く、葉が幅広く、花穂が長いというが、微妙だ。 |
エゾヒメクワガタ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 薄紫 | 蝦夷姫鍬形。北海道からサハリンの高山帯に咲くゴマノハグサ科の花。平地に咲くオオイヌノフグリに似ている。葉は比較的大きく対生する。 |
エゾリンドウ |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 紫 | 蝦夷竜胆。オヤマリンドウによく似るが、エゾリンドウの花は茎の頂上だけでなく、数段に分かれて咲く。草原の秋を告げる花のひとつだ。 |
オ
オオカサモチ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 大傘持ち。草丈1〜2mにもなる大型のセリ科の花。散状花序の上面が平らで傘のようだ。 |
オオカメノキ(ムシカリ) |  | 谷川岳西黒尾根 | 1998年5月下旬 | 白 | 大亀の木。亜高山帯の林に咲く小高木。葉の形が亀の甲羅に似ているところから名付けられた。別名ムシカリだが、別名の方がポピュラーかも知れない。 |
オオタカネキタアザミ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 白 | 大高嶺北薊。大雪山と羊蹄山に特産するトウヒレン属の花。この種の花は学者によって分類が異なる。 |
オオバキスミレ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1998年5月下旬 | 黄 | 大葉黄董。日本海側の多雪地帯の山野に咲く。葉が比較的大きい。スミレの鑑別は難しい。 |
オオバギボウシ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 青 | 大葉擬宝珠。山野によくみかける大柄な花。林道沿いにもよくある。コバギボウシはもう少し標高の高いところに咲く。 |
オオバコ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 緑 | 大葉子。林道沿いなどに雑草のように咲いている。葉が大きいことから名付けられたが、漢名は車前で茎や種が漢方薬の原料になる。 |
オカトラノオ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 白 | 岡虎の尾。山地・原野の日当たりのいい場所に生育。白い小さな花が房状に咲いて、虎の尾のように見える。先は細くすこし曲がる。 |
オゼコウホネ |  | 尾瀬ヶ原 | 1997年8上旬 | 黄 | 尾瀬河骨。北日本の湿原の地糖などによく見られる。ヒツジグサといっしょに咲いていることが多い。葉はそっくりだ。月山や北海道にも生える。 |
オニシモツケ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 白 | 鬼下野。北海道と本州中部以北に咲くバラ科の花。シモツケソウに比べ花序に毛が多くより白い。葉は奇数羽状複葉で掌状に5裂する。 |
オノエラン |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 白 | 尾上蘭。尾根の上に咲く蘭という意味。日当たりのよい草地や岩場に生える。2枚の大きな根生葉の上に1本の茎を立て、その上に数個の白い花を付ける。カモメランにも少し似るがカモメランは根生葉が1枚。 |
オミナエシ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 黄 | 女郎花。山野の草原に咲く花。ハクサンオミナエシはより高山に咲き、背が低い。 |
オヤマソバ |  | 草津白根山弓池 | 1998年9月上旬 | クリーム | 御山蕎麦。山地や草原に咲く。オンタデやイタドリに似るが、茎が赤い。 |
オヤマノエンドウ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 紫 | 御山の豌豆。本州中部の特産種で高山帯の草原や砂礫地に咲く。奇数羽状複葉の葉が特徴的。 |
オヤマリンドウ |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 紫 | 御山竜胆。亜高山帯の草原に群生する。アキノキリンソウと並んで秋を告げる花。花はほとんど蕾のままで茎頂上のみに咲く。エゾリンドウは花が数段に分かれて咲くので区別できる。開いた花。 |
オンタデ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 黄白色 | 御蓼。山野や草原に生え、火山の砂礫地にも生える生命力を持つ。蓼食う虫も好き好きのタデだ。動画(QT:4.6M) |
カ
ガクウラジロヨウラク |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 赤紫 | 裏白瓔珞。湿った草原や林間に生える。葉の裏が白い。花は筒状で赤紫が美しい。瓔珞とは仏像に掛ける飾り玉。細長いガク片がないものをウラジロヨウラクと呼ぶ。 |
カタクリ |  | 赤城山箕輪 | 2000年5月5日 | ピンク | 片栗。野山に早春を告げるユリ科の花。地下茎から良質な澱粉が取れるため、昔は片栗粉の原料だった。葉は一対で柄があり、まだら模様があるときもある。 |
カワラナデシコ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 赤紫 | 河原撫子。低山や草原に咲くナデシコ。タカネナデシコに比べ花弁の切れ込みが浅く色もやや薄い。 |
ガンコウラン |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 黒 | 岩高蘭。ハイマツ帯の周辺の草原などに咲く。花は5月に咲き、実を見ることのほうが多い。スギゴケ様の葉に黒い実を付ける。 |
カントウヨメナ |  | 新潟県土合 | 1999年9月19日 | 薄紫 | 関東嫁菜。秋の山野を彩るキク科の植物。葉は長楕円形で粗い鋸歯があることもある。ヨメナの区別は難しい。 |
キ
キクイモ |  | 軽井沢 | 1999年9月12日 | 黄色 | 菊芋。北アメリカ原産のキク科の帰化植物。地下茎は芋のようになって食用になるという。秋の草地や土手を黄色く彩る花。 |
キケマン |  | 妙義山 | 1999年5月上旬 | 黄色 | 黄華鬘。ケシ科の植物。華鬘とは仏壇を飾る仏具の一種。やや湿った山野に生える。黄色の筒状の花が茎の上部に房状に密生する。関東以西に分布し、花期は4〜6月。 |
キバナウツギ |  | 野反湖 | 2000年6月18日 | 薄黄 | 黄花空木。スイカズラ科の落葉小低木。山地に生えるタニウツギの仲間。花はタニウツギより細い。 |
キバナノコマノツメ |  | 黒斑山 | 1998年7上旬 | 黄 | 黄花の駒の爪。亜高山帯の草原地帯にさくスミレ。タカネスミレはもう少し乾いた岩陵帯に咲く。葉が馬の蹄に似ていることから名付けられたが、花が馬の顔に似てなくもない。 |
キバナノヤマオダマキ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 薄黄 | 黄花の山苧環。ヤマオダマキの黄色変種。中間的な色も多く、微妙だ。ミヤマオダマキは形も大きく、色も濃い藍色なので区別は簡単だ。中間的な色のオダマキも多い。 |
キブシ |  | 上州三峰山 | 1999年4月中旬 | 黄緑色 | 木五倍子。キブシ科。日本全土の山野に咲く。落葉低木で、花は分岐した枝から3〜4センチの下垂した花穂となってつく。3〜4月に咲く。 |
キリンソウ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 黄色 | 黄輪草。ベンケイソウ科の花。麒麟草は間違い。花は5弁花で集散花序につく。葉は倒卵形で上部では鋸歯がある。 |
キンコウカ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 黄色 | 金光花。湿原や草原に生育する。房状の黄花が茎頂上に咲く。湿原に群生する姿は美しい。クローズアップ。 |
キンバイソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 黄 | 金梅草。山地の草原に生える。比較的大きな山吹色の花が茎頂上に咲く。色は黄色というより山吹色と言った方がいいかもしれない。大きな雄しべが多数ある。 |
キンミズヒキ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 黄 | 金水引。草原やや道端に生える。長く穂状に黄色の花を付ける。花の直径は1cm弱。 |
ギンリョウソウ(ユウレイタケ) |  | 志賀高原四十八池 | 1999年7月4日 | 白 | 銀龍草。別名ユウレイタケとも言うが、きのこではなく草本である。葉緑素を持たず全身真っ白で気味が悪い。きのこの生えるような林間の暗い湿った腐植土に生える。 |
ク
クガイソウ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 青紫 | 九蓋草。山野に広く分布する。薄紫の穂状の花が上に向かって咲く。葉が数枚輪生し数段の層をなすので、名付けられた。林道沿いなどでもよく見かける。 |
クサタチバナ |  | 赤城山覚満渕 | 1998年6月下旬 | 白 | 草橘。山野や草原に咲く。薄い綿毛を被ったような5弁の花が数個咲く。花が橘や柑橘類に似ているため名付けられた。 |
クサフジ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 紫 | 草藤。日当たりのよい草原に咲いている。紫色の穂状の花が咲く。藤のように蔓をのばしていくが、花は上向きにに付ける。 |
クサレダマ |  | サロベツ原生花園 | 1998年8月7日 | 黄 | 草連玉。花がマメ科のレダマに似ているということから名付けられたサクラソウ科の花。花の色から別名イオウソウとも言う。湿った所に咲く。茎の上部に円錐花序に黄色い5弁花が咲く。 |
クマイチゴ |  | 上州三峰山麓 | 1999年4月中旬 | 白 | 熊苺。バラ科の落葉低木。「木苺」の一種。花柄は短く枝に直接花が付いているような印象。数花集まって球状の花序を作る。 |
クモマスミレ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 黄 | 雲間菫。タカネスミレの一種。最も高山帯に咲く黄菫。葉は腎形で無毛で光沢がある。下唇弁には濃褐色の筋があり先が尖る。北・中央アルプス特産。 |
クモマナズナ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6月上旬 | 白 | 雲間薺。高山の岩稜帯に咲く。茎葉は長楕円形で鋸歯。花は4弁花で先が少し凹む。 |
クモマニガナ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 黄 | 雲間苦菜。亜高山帯から高山帯に見られる。草原に咲くニガナの高山種。小花は11枚。草丈は10〜30cmと比較的高い。タカネニガナは小花が9〜10枚で、草丈も10cm程。 |
クリンソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 赤紫 | 九輪草。日本のサクラソウ科で一番大きい。草丈80cm程になる。根生葉は大きく皺が目立つ。花は数段に輪生して咲く。山地に湿地帯に生育。 |
クルマバナ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 紫 | 車花。山野の草原に咲く。紫色の小さな花が輪生して咲く。葉は対生し、茎には疎らに毛が生えている。 |
クルマユリ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 朱色 | 車百合。高山のユリを代表する花。葉が輪生するためこの名がある。コオニユリに似るが、コオニユリは草原に咲き、花弁に黒い斑点が目立つ。 |
クロウスゴ |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 赤紫 | 黒臼子。高山のハイマツ帯に生育する広葉落葉樹。高さが1m近くになり、壷型の花を付ける。クロマメノキは花が鐘型をしていて背丈ももう少し低い。両者の実はブルーベリーと呼ばれる。 |
クロヅル(アカツル) |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 白 | 黒蔓。日当たりのよい山野に生える。日本海側に多い。新しい枝が赤くアカツルとも呼ばれる。 |
クロユリ(ミヤマクロユリ) |  | 中央アルプス濃池 | 1999年7月25日 | 茶褐色 | 黒百合。ユリ科の夏山のアルプスを代表する花。下部の葉はクルマユリのように輪生する。 |
グンバイヅル(マルバクワガタ) |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 薄紫 | 軍配蔓。乾燥したら山野の礫地にまれに見る。ミヤマクワガタに似るが、葉が丸いのでマルバクワガタとも呼ばれる。実の形が軍配の形に似ているという。 |
コ
コイワカガミ |  | 谷川岳天神尾根 | 1997年6月上旬 | ピンク | 小岩鏡。葉が鏡のように輝くのでこう呼ばれている。稜線上の乾いた草地や岩礫地に生育。樹林帯の湿った草地に咲くイワカガミより小さい。葉が鏡のように輝くのでこう呼ばれている。 |
コウリンカ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 朱色 | 紅輪花。山地の日当たりのよい草原に生える。花弁が反り返るように咲くのが特徴的だ。 |
コエゾノツガザクラ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 薄ピンク | 小蝦夷の栂桜。北海道特産のツツジ科の木本。形はアオノツガザクラに似ている。エゾツカザクラとアオノツガザクラの交配種と言われている。エゾツガザクラよりピンクが薄く、形は壺型。また花冠に毛がない。 |
コオニユリ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 朱色 | 小鬼百合。亜高山帯・湿地帯によく見られる。クルマユリと似るが、クルマユリは葉が輪生し、また黒い斑点もコオニユリよりは少ない。1本の茎に数個以上の花をつけることもある。 |
コキクザキイチゲ(キクザキイチリンソウ) |  | 大清水 | 1997年5月上旬 | 薄紫 | 小菊咲一華。菊咲一輪草ともいう。樹林帯の湿地や湿原に生育。色は白〜紫まで様々。花弁の数も7〜13枚位と様々。キクザキイチゲ(花の大きさ3cm)より小さい。 |
コケモモ |  | 草津白根山弓池 | 1999年7月4日 | 白〜薄ピンク | 苔桃。秋に赤い実がなる。地域によって色が異なり、北へいくほど色が濃くなるという。実の写真(秋)。 |
コスミレ |  | 上州三峰山 | 1999年4月中旬 | 淡紫色 | 小菫。山野の春を彩る。スミレやノジスミレと違い、葉はハート型でやや丸っこい。本州・四国・九州に咲くが、関東産のものは色が白っぽい。 |
コゼンタチバナ |  | 志賀高原四十八池 | 1999年7月4日 | 白 | 御前橘。針葉樹林帯に生育。よく森林限界を越える前の退屈な登山道で見かける。花弁に見えるはガク。見逃してしまいそうな花だ。蕾のときの葉は特徴的だ。 |
コバイケイソウ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 白 | 小梅尅吹B夏の湿原・草原を代表する花。草丈1m程になり、茎頂に円錐状に白い花を付ける。 |
コバギボウシ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8上旬 | 薄青 | 小葉擬宝珠。山野によくみかける大柄なオオバギボウシの高山種。全体に半分位の大きさか。 |
コマクサ |  | 池の平見晴岳 | 1997年6月下旬 | ピンク | 駒草。高山帯の乾いた砂礫地に生育。高山植物の女王と言われている。花の形が馬の顔に似ている。よくこんなところに咲いていると思われるようなところに咲いている。残念ながら心無い乱獲から最近減りつつある。花屋でコマクサは買わないように。 |
ゴマナ |  | 草津白根山弓池 | 1998年9月上旬 | 白 | 胡麻菜。秋の山地や草原に咲く。背丈は1メートル以上になり、葉が胡麻の葉に似ているという。 |
コンロンソウ |  | 赤城山麓 | 1999年5月下旬 | 白 | アブラナ科。谷筋に咲いていた花。ワサビに似ているが、葉が羽状複葉で葉柄基部に耳状の付属体がない。 |
サ
サギゴケ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6月上旬 | 薄紫 | 鷺苔。ゴマノハグサ科。口唇形の花で、上唇は2裂し、下唇は3裂する。山野や田の畦道に咲いている。 |
ザゼンソウ(ダルマソウ) |  | 草津ザゼンソウ公園 | 2004年4月上旬 | 褐色 | 座禅草。ダルマ草ともいう。高層〜低層湿原に生育。茶色のミズバショウという感じで、咲く時期はミズバショウよりやや早い。 |
サナギイチゴ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | ピンク | 蛹苺。バラ科のキイチゴ属。ブナの林間に生える落葉低木。葉は奇数羽状で欠刻。本・四・九に生育。 |
サラサドウダン |  | 群馬県小根山森林公園 | 1999年5月下旬 | 淡紅色 | 更紗灯台。ツツジ科。山地林間に咲く落葉小高木で葉は枝先に輪状に付く。その枝先から淡紅色に紅色の縦筋が走る釣鐘状の花を10個前後総状花序に付ける。 |
サラシナショウマ |  | 長野県車坂峠 | 1999年9月5日 | 白 | 晒菜升麻。キンポウゲ科の植物で、日本全土の山地に咲く。草丈1メートル以上になる多年草で、直立した茎に白い花糸が総状花序に咲く。 |
サワギキョウ |  | サロベツ原生花園 | 1999年8月7日 | 紫 | 沢桔梗。高原の湿地帯に咲く。茎は直立して1メートル位まで延びることもある。房状に付く花弁は上唇は2裂し下唇は3裂する。 |
サワギク(ボロギク) |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 黄 | 沢菊。山野の沢沿いに咲く。草丈1メートル内外。種が飛ぶときに白いぼろ切れに見えることからボロギクともいう。 |
シ
シオガマギク |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 薄紫 | 塩竈菊。草原に咲くゴマノハグサ科の花。花はまばらに巴状に咲くが、これが上部に集まって咲くとトモエシオガマという。 |
シシウド |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 白 | 獅子独活。草原に咲く。茎が硬く獅子しか食べないというたとえ。可憐な高山植物とは言いがたい。 |
シナノキンバイ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 黄 | 信濃金梅。高山帯の湿った草原に咲くキンポーゲ科の花。花は径4cm程とミヤマキンウゲより大きい。葉は掌状に細裂する。 |
シモツケソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 白 | 下野草。草原に咲く花。色は白から薄ピンクまであるが、ピンクが濃いとアカバナシモツケと呼ばれる。厳密には実で区別するが,アカバナシモツケは生育域が限定されている。 |
シャジクソウ |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 赤紫 | 車軸草。乾いた山地の草原に生える。葉が車軸状に輪生するので名付けられた。でも花も車軸状に見える。 |
シュムシュノコギリソウ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 白 | 北海道北部以北に咲くノコギリソウの仲間。ノコギリソウより花は大きく、色も白から薄ピンクまである。 |
ジョウシュウアズマギク |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 紫 | 上州東菊。乾いた高山帯に生育。アズマギクより小さい。谷川連峰・尾瀬至仏岳の固有種。かわいい花だ。 |
ショウジョウバカマ |  | 谷川岳肩の広場 | 1998年5月下旬 | 紫 | 掌状袴。雪解け後の雪渓や雪田に生育。手のひら状の花を下に向けて咲く。春を感じる花だ。しばしば群生する。雪田をバックに。 |
シラタマノキ(シロモノ) |  | 草津白根山弓池 | 1998年9月上旬 | 白 | 白玉木。アカモノに対してシロモノとも呼ばれる。花はクロマメノキと似たような花を付ける。乾燥した草原やハイマツ帯の近くに咲く。実はその名のとおり真っ白である。 |
シラネアオイ |  | 谷川岳 | 1999年6月中旬 | 青紫 | 白根葵。高山帯の草原や砂礫地に生育する。稜線の風に吹かれて可憐だ。薄紫が美しい。 |
シラネニンジン |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 白 | 白根人参。葉は羽状複葉で長柄がある。花は白色5弁花で複合集散花序に咲く。 |
シロバナエンレイソウ |  | 草津ザゼンソウ公園 | 2003年4月中旬 | 白 | 白花延齢草。春の林間に生える多年草。エンレイソウは褐色である。シロバナエンレイソウの外花被片はより長く先が鋭い。花弁に見えるのは内花被片で中心に黄色の花がある。大きな3枚の葉が茎頂に輪生する。 |
シロバナクモマニガナ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 白 | 白花雲間苦菜。草原に生えるクモマニガナの白変種。クモマニガナの茎葉はタカネニガナより太く、また茎を包み込む。 |
シロバナチシマフウロ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 白 | 白花千島風露。チシマフウロの白花変種。1909年に発見された。 |
ス
スイバ |  | 群馬県立小根山森林公園 | 1999年5月下旬 | 褐色 | 酸い葉。別名スカンポ。日当たりのよい草原や畦道に咲いている。茶褐色の穂状の花が咲く。葉の基部は茎を抱く。茎は節状にのびる。 |
スギゴケ |  | 草津白根山弓池 | 1999年7月4日 | 燈色 | 杉苔。草原に咲いていたスギゴケ。遠くから見ると黄色い絨毯のようである。 |
タ
ダイコンソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 黄 | 大根草。草丈50cm以上になる山野に咲くバラ科の花。雄蕊・雌蕊が多数あり、中心部は緑色。根生葉が大根の葉に似るという。 |
ダイセツトリカブト |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 青紫 | 大雪鳥兜。根が猛毒のキンポウゲ科の植物。本州に多いヤマトリカブトは北海道には産しない。これは大雪山系特産。葉は深裂し、葉の先が尖る。エゾトリカブトは低地に生え、茎が曲がる。 |
タガソデソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 誰袖草。山地の湿った草地に咲くナデシコ科の植物。雄蕊の目立つ小さな花。直立する茎に双生する無柄の被針形の葉が特徴的。 |
タカトウダイ |  | 玉原湿原 | 1999年6月20日 | 黄緑 | 高灯台。トウダイグサ科。草丈50cm以上になる。茎は直立し、茎葉は長被針形となる。地域により変異が大きいという。霧ヶ峰のタカトウダイ。 |
タカネグンナイフウロ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 濃紫色 | 高嶺郡内風露。フウロソウ科の花で、グンナイフウロの高山種。花色は濃い紫色で高山帯に咲く。 |
タカネスイバ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1998年7月25日 | 暗赤紫色 | 高嶺酸葉。高山の水湿地に咲くタデ科ギシギシ属の花。スイバの高山腫。スイバよりやや小型で、葉は心臓形で先が尖り基部は左右に張り出し茎を包む。 |
タカネスミレ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1997年6月上旬 | 黄色 | 高嶺菫。稜線上に生育。乾いた岩陵帯に可憐に咲いている。亜高山帯の草原に咲くキバナノコマノツメより葉が厚く緑が濃い。 |
タカネツメクサ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 白 | 高嶺爪草。ナデシコ科の多年草。草丈数センチで、茎は細く叢状に分岐する。茎頂に1つ白い5弁花を付ける。 |
タカネトウウチソウ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8上旬 | 白 | 高嶺唐打草。日当たりのいい高山帯に生育する。高さ60cm位で直立し毛虫のような花を付ける。丸っぽい根生葉が見られる。 |
タカネナデシコ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8上旬 | 紫 | 高嶺撫子。高山帯の草地や砂礫地に生育する。亜高山帯の草原に咲くカワラナデシコより花弁の切れ込みが深く、紫も濃い。風にそよぐ姿はまさに撫子のように美しい。 |
タカネヒゴタイ |  | 長野県車坂峠 | 1999年9月5日 | 薄紫 | 高嶺平江帯。キク科の植物で8月頃中部地方の高山帯に生える。葉は卵状長楕円形で不整の欠刻がある。 |
タケシマラン |  | 谷川岳西黒尾根 | 1998年5月下旬 | 緑 | 竹縞蘭。林道や登山道沿いなどの山野に咲く。UFOみたいな花が葉腋から垂れ下がる。 |
タチフウロ |  | 軽井沢 | 1999年9月12日 | 白 | 立ち風露。低山の草地に咲くフウロソウ科の植物。花は径2.5〜3センチ。花期は7〜9月 |
タテヤマウツボヅサ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 青紫 | 立山靫草。高山帯の草地や砂礫地に生育。花の形が矢を入れる靫(ウツボ)に似ているという。草原に咲くウツボグサより大きい。 |
タテヤマリンドウ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 紫 | 立山竜胆。高層湿原や草原に咲く、ハルリンドウの高山種。とても小さくて可憐で凛々しい。 |
タニウツギ |  | 谷川岳天神尾根 | 1999年6月中旬 | ピンク | 谷空木。主に日本海側の山地に見られる落葉低木。雌しべの先が丸く可愛い。 |
タムシバ |  | 谷川岳天神尾根 | 1999年6月中旬 | 白 | モクレン科。主に日本海側の山地に見られる落葉高木。白い花弁が大きく開く。コブシと似るが、萼片が無毛で、花の直下に葉がないことがコブシと異なる。 |
チ
チゴユリ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 白 | 稚児百合。林間に咲く。葉は大きく先が尖る。花は茎頂に1または2輪の6弁花が斜め下向きに付く。下から正面視したところ。 |
チシマツガザクラ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 淡紅色 | 東北北部〜カムチャッカにかけて咲くツツジ科の小低木。葉は革質で密に互生し、花冠は径7mmほどの4弁花。小さい丸い刮ハが花の真ん中にある。 |
チシマノキンバイソウ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 黄色 | 千島の金梅草。北海道の高山に咲くキンポウゲ科の植物。本州のシナノキンバイの変種。花弁に見えるのは萼片。花弁と雄しべは同長で長い。シナノキンバイは花弁が短い。キンバイソウは草丈がより高く花弁が非常に長い。 |
チシマフウロ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 淡紫色 | 千島風露。本州北部から千島列島にかけて咲くフウロソウ科の植物。葉は掌状に深裂する。萼片に長毛がある。白花種(シロバナチシマフウロ)もある。 |
チシマワレモコウ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 白 | 千島吾木香。千島・北海道・樺太に咲くナガボノシロワレモコウの変種。草丈低く小葉は広楕円形。 |
チダケサシ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 乳茸刺。ユキノシタ科。草丈数十センチの草本。円錐状花序に白からクリーム色の小花を付ける。高山腫の、トリアシショウマの変種のハナチダケサシとの区別は微妙。 |
チングルマ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 白 | 稚児車。高山帯の雪渓・雪田の近くの砂礫地に生える。実が昔の玩具に似ていることからついた。群生すると見事である。 |
ツ
ツクバネソウ |  | 赤城山覚満渕 | 1998年6月下旬 | 緑 | 衝羽根草。林内に生える。見落としてしまいそうな花。輪生する4枚の葉と花を羽根突きの形になぞらえた。 |
ツバメオモト |  | 長野県池の平 | 1997年6月下旬 | 白 | 燕万年青。樹林帯の暗い湿地に生育。マイヅルソウと同じような場所にいる。注意しないと同じに見える。 |
ツマトリソウ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6月上旬 | 白 | 端取草。樹林帯や草原に生育。あまり群生せず、目立たない花だが、6〜7つの花弁が美しい。 |
ツユクサ |  | 新潟県土合 | 1999年9月19日 | 紫 | 露草。ツユクサ科の花。夏から秋の路傍に咲く。葉は被針形で先が尖る。 |
ツリガネニンジン |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 紫 | 釣鐘人参。山野でよく見られる、ポピュラーな花。釣鐘形の紫の花が下向きにぶら下がって咲く。 |
ツルキンバイ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 黄 | 蔓金梅。バラ科。日当たりのいい山野に、地を這うように咲く。小葉は3葉で草様。鋸歯が著しい。 |
ツルニガクサ |  | 新潟県土合 | 1999年9月19日 | 薄紫 | 蔓苦草。シソ科の植物。ニガクサに比べ蕚全体に密に腺毛がある。7月〜9月に山の木陰などに咲く。 |
ツルミヤマシキミ |  | 谷川岳天神尾根 | 1998年5月下旬 | 白 | 深山蔓樒。ミカン科。葉は厚く全縁。これは雄花。 |
テ
テリハノイバラ |  | 赤城山覚満渕 | 1998年6月下旬 | 白 | 照葉野茨。バラ科バラ属。タカネバラとオオタカネバラ以外はみな白色の花。 |
ト
トウゲブキ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 黄 | 峠蕗。キク科の植物で、東北から樺太にかけて咲く。別名エゾタカラコウ。フキのような心形の葉が特徴的。 |
トウヤクリンドウ |  | 北アルプス乗鞍岳 | 1998年8月下旬 | クリーム | 当薬竜胆。高山帯の乾燥した草原に生える。目立たないが、可憐で美しい。初雪のころまで咲いているときもある。昔、根をクスリにしたという。 |
トキソウ |  | 赤城山覚満渕 | 1998年6月下旬 | ピンク | 朱鷺草。日当たりのよい湿地帯に咲く。花の色が朱色鷺色をしているため名付けられた。ヤマトキソウは上向きに咲く。 |
ナ
ナキリスゲ |  | 志賀高原四十八池 | 1999年7月4日 | 白 | 菜切菅。カヤツリグサ科。林間に咲くスゲの仲間。 |
ナナカマド |  | 草津白根山 | 1999年7月4日 | 白 | 七釜戸。落葉高木。山でいち早く紅葉する。夏に白い花を咲かせ、秋に赤い実がなる。紅葉と実の方が有名。 |
ナルコユリ |  | 赤城山覚満渕 | 1998年6月下旬 | 白 | 鳴子百合。山野の草地に生育する。葉の付け根から1〜2枝の筒状の花をぶら下げる。アマドコロに似るが、アマドコロは茎に六角状の稜角があり、また葉の裏が白っぽい。 |
ナンテンハギ(フタバハギ) |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 赤紫 | 南天萩。別名フタバハギともいい、双生している葉が特徴的。ひろく山地に分布する。 |
ニ
ニオイタチツボスミレ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 紫〜紅紫色 | 匂立坪菫。スミレ科。花に微かに芳香がある。花の中心部の白色がタチツボスミレよりはっきりし、紫も濃い。全体に白い短毛がある。葉は円心形。山野の向陽地に生える。 |
ニガイチゴ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1997年6月上旬 | 白 | 苦苺。バラ科。落葉低木で葉は互生する。しわの多い白い花が特徴的。日本全土の山野から深山に生育する。 |
ニガナ |  | 志賀高原 | 1999年7月4日 | 黄 | 苦菜。山野の草原に咲く草丈30cm前後のキク科の花。小花は5〜7枚で、クモマニガナやタカネニガナより少ない。 |
ニシキゴロモ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 淡紫色 | 錦衣。シソ科。日の当たらない林間に生える。花冠の上唇は2裂する。花期は4〜5月。北・本・九の日本海側に多い。 |
ニッコウキスゲ(ゼンテイカ) |  | 長野県池の平 | 1998年7上旬 | 黄 | 日光黄菅。ゼンテイカ(禅庭花)ともいう。草原・湿原を代表する花。群生すると黄色の絨毯のようで美しい。 |
ニワトコ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 淡黄色 | 接骨木。スイカズラ科の落葉低木。楕円形の葉が羽状複葉につく。花は小さく、総状〜集散状につく。山地の林間に生育。 |
ノ
ノアザミ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 赤紫 | 野薊。山野に普通に似見られるアザミ。アザミの種類は多いがみな同じに見えてしまう。 |
ノハナショウブ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 紫 | 野花菖蒲。山野の多湿地に咲く。カキツバタと違い、外花被片の基部斑紋が黄色い(カキツバタは白)。また、葉には太い中脈が目立つ。 |
ノコギリソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 白 | 鋸草。乾いた草原に生育する。葉が鋸状なのでこの名がついた。 |
ノリウツギ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 糊空木。ヤマアジサイの近縁種だが、明るい山地に咲く。葉は対生するが、ヤマアジサイほど鋸歯が目立たない。 |
ハ
バイケイソウ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 緑 | 梅尅吹B林間や湿った草原に生える。緑色の小さな花が密集して咲く。ちょっとグロテスクだ。動画(QT:15.1M) |
ハイマツ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1998年7月25日 | ピンク | 這松。高山帯の斜面や稜線を覆う針葉樹。花はめったに見ないが、写真は雄花。 |
ハクサンイチゲ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 白 | 白山一華。白山とは広くて高い山という意味。高山帯の草原に生育。群生してきれい。高原の駐車場なんかにもよく咲いている。 |
ハクサンオミナエシ |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 黄 | 白山女郎花。オミナエシの高山種。山地の岩場や砂礫に生える花。高さは数十センチほど。 |
ハクサンコザクラ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1998年5月下旬 | ピンク | 白山小桜。サクラソウの高山種。岩稜から草原帯に咲く可憐な花。薄紫からピンクの花を数輪茎頂につける。 |
ハクサンシャクナゲ |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 白 | 白山石楠花。亜高山から高山帯までの針葉樹林帯やハイマツ帯に咲く。葉は長楕円形で革質。花は白から淡紅色まである。 |
ハクサンシャジン(タカネツリガネニンジン) |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8月上旬 | 薄紫 | 白山沙参。ツリガネニンジンの高山種。タカネツリガネニンジンとも言われる。 |
ハクサンチドリ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 赤紫 | 白山千鳥。花の形が千鳥が飛ぶ様に似ているため。高山〜亜高山帯の草原に咲く。葉は細長く茎を包む。 |
ハクサンフウロ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月18日 | 薄紫 | 白山風露。山野の草原に群生するポピュラーな高山植物。カタネグンナイフウロに比べ色が薄く、花弁が深く5裂する。棲み分けていることが多いが、混生することもある。 |
ハクサンボウフウ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 白 | 白山防風。山岳地帯のやや湿った草原に咲く。葉は倒卵形で鋸歯が多い。 |
ハナイカリ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 淡黄色 | 花錨。山地の礫地に咲くリンドウ科の花。花の形が船の錨に似ていることから名付けられた。 |
ハナチダケサシ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 白 | 花乳茸刺。山地の草原に生える。花の色はピンクから白まで変化がある。この茎でチダケを刺したのが由来とか。 |
ハルジオン |  | 群馬県立小根山森林公園 | 1999年5月下旬 | 淡紫色 | 春紫苑。日当たりのよい草原や畦道に咲いている。北米原産の帰化植物。ヒメジオンは花色が白く、舌状花の数も比較的少ない。 |
ハンゴンソウ |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 黄 | 反魂草。林内の草原などに生える。背が高く2mくらいになる。林道沿いによく見かける。 |
ヒ
ヒオウギアヤメ |  | 玉原湿原 | 1999年6月20日 | 青紫 | 桧扇菖蒲。アヤメ科。湿原や湿地帯に咲く。アヤメは内側の花弁(内花被片)がより大きく直立し、乾燥地にも咲く。カキツバタやノハナショウブは、花弁内側の網目模様が見られない。 |
ヒゲネワチガイソウ |  | 榛名山麓 | 1999年5月上旬 | 白 | 髭根輪違い草。ナデシコ科。山地の林間に咲く。草丈10cm程で、花直下の葉は被針形で2対輪生状となる。花は5〜7弁の全縁の白い花弁で大きさは10mm程度。 |
ヒツジグサ |  | 尾瀬ヶ原 | 1997年8月上旬 | 白 | 羊草。高層湿原などの地糖によくみられる。太陽の光を感じて、午後2時頃(羊刻)に咲く。
|
ヒメジオン |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白〜淡紫色 | 姫紫苑。日当たりのよい草原や畦道に咲く北米原産の帰化植物。ハルジオンの後に咲く。ハルジオンより舌状花が少なく、色は白に近い。茎は中空ではない。 |
ヒメシャクナゲ |  | 志賀高原四十八池 | 1997年7月上旬 | ピンク | 姫石楠花。湿原に群生する。ツツジ科の木である。葉の様子がシャクナゲに似ている。 |
ヒメシャジン |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 紫 | 姫沙参。イワシャジンに似るが葉に鋸歯(ギザギザ)がある。 |
ヒメヘビイチゴ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6上旬 | 黄 | 姫蛇苺。山地に日陰に咲いている小さな花。花径7mm。小葉は3葉で裏面は粉白を帯びる。 |
ヒメミヤマスミレ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6上旬 | 白 | 姫深山菫。林間の日陰に咲いているとても小さなスミレ。白い花弁に紫条がある。唇弁は他弁より短い。葉は心形。これはコミヤマスミレかも知れない。 |
ヒヨドリバナ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白〜薄ピンク | 鵯花。草原や林道沿いによく咲いている。背の高い花。花の色は白からピンクまでバリエーションがある。葉は対生する。 |
ビランジ |  | 長野県車坂峠 | 1999年9月5日 | 赤紫 | ナデシコ科の植物。山地の崖などに生える。 |
ヒロハクサフジ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 紫 | 広葉草藤。草原に咲くマメ科の植物。地を這うように1mくらい伸びる。クサフジの葉が広くなったもの。 |
フ
フクジュソウ |  | 群馬県下仁田町 | 2001年2月25日 | 黄色 | 福寿草。早春の山野の林間を彩るおめでたい名前のお花である。開ききった花よりはつぼみのほうが凛として美しい。 |
フシグロセンノウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 朱色 | 節黒仙翁。草原や林間に生育。暗い林の中でもこの朱色はとても目立つ。茎の節が黒いことから名付けられた。 |
フデリンドウ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 紫色 | 筆竜胆。リンドウ科。春に咲くリンドウの一つ。ハルリンドウよりは小さく、ロゼッタ状の根生葉もない。茎葉はやや褐色を帯びる。花期は4月〜5月。 |
ヘ
ベニサラサドウダン |  | 谷川岳西黒尾根 | 1998年5月下旬 | 赤 | 紅更紗灯台。灯台は満天星とも書く。亜高山帯にさく落葉小高木。サラサドウダンより赤く、葉も幅広である。 |
ホ
ホソバツメクサ(コバノツメクサ) |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8月上旬 | 白 | 細葉爪草(小葉の爪草)。岩稜帯に咲いていたドライフラワーのような白い花。この花は個体差が大きく、北アルプス産は葉と茎が緑色だが、至仏山のものは葉と茎が褐色調で一見枯れているように見える。 |
ホソバノキリンソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 黄 | 細葉の麒麟草。山地の草原に生える。普通のキリンソウより花が上部にまとまって咲く。葉に鋸歯が目立つ。平標山でみた同種。 |
ホソバヒナウスユキソウ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1998年5月下旬 | 白 | 細葉雛薄雪草。谷川連峰と至仏山の特産種。岩稜帯に多い。ヨーロッパのエーデルワイスに一番近いと言われている。 |
マ
マイヅルソウ |  | 長野県池の平 | 1997年6月下旬 | 白 | 舞鶴草。樹林帯の暗い湿地に生育。目立たないが群生しているときれい。小さな花が舞鶴に似ている。写真2 |
マツムシソウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 紫 | 松虫草。山地の乾いた草原に生育する。初秋の草原を代表する花。マツムシとは旅の僧が持つ鉦のこと。 |
マツヨイグサ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 黄 | 待宵草。帰化植物。どこにでもいる。竹久夢二が宵待草と間違えた。 |
マムシグサ |  | 群馬県立小根山森林公園 | 1999年5月下旬 | 暗紫色 | 蝮草。サトイモ科。ミズバショウと同じサトイモ科ではあるが、見た目はその名のとおりちょっとグロテスク。薄暗い林間や草原に咲く。 |
マルバシモツケ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 白 | 丸葉下野。日当たりのよいところを好んで咲く。よくハイマツ帯に接して咲いている。雄しべが髭状に伸びる。 |
マルバタケブキ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 黄 | 丸葉岳蕗。山野の草原に咲く花。蕗の仲間。大きな丸い葉が特徴的。 |
ミ
ミズチドリ(ジャコウチドリ) |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 水千鳥。山地の湿地に生えるラン科の植物。ちょっと見はオカトラノオにも似ているが、ミズチドリは直立して生え、また葉も長被針形で違う。 |
ミズバショウ |  | 大清水 | 1997年5月上旬 | 白 | 水芭蕉。湿原の花の代表格。夏の姿(とっても醜いんです)とは大違い。 |
ミゾソバ |  | 軽井沢 | 1999年9月12日 | ピンク | 溝蕎麦。別名ウシノヒタイ。草地に生えるタデ科の植物。葉は卵状で基部が耳状に張り出し牛の顔に似ている。 |
ミチノクネコノメソウ |  | 草津ザゼンソウ公園 | 2003年4月中旬 | 白 | 陸奥猫の目草。山地の湿った所に群生するネコノメソウの変種。ネコノメソウが雄しべが4個に対し8個ある。葉には鈍鋸歯があり対生する。 |
ミツバオウレン |  | 谷川岳西黒尾根 | 1999年6月中旬 | 白 | 三ツ葉黄蓮。針葉樹林帯の湿地に生育。三つ葉が特徴的な白い花。黄色い雌しべがきれい。よくイワカガミと群生する。 |
ミネウスユキソウ |  | 黒斑山 | 1998年7上旬 | 白 | 峰薄雪草。ウスユキソウの高山種。花と言うより白い葉っぱという感じ。実際に葉ですが。 |
ミネズオウ |  | 中央アルプス木曽駒ヶ岳 | 1999年7月25日 | 白 | 峰蘇芳。ツツジ科の常緑矮小灌木。高山帯の岩礫地に生える。葉は革質で光沢があり、花は径5ミリ程の5弁花で、雄蕊の先が赤い。 |
ミミナグサ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6月上旬 | 白 | 耳菜草。ナデシコ科。浅く2裂した5弁花。山野や田畑の畦道などに生える小さな花。葉は小楕円形で対生する。 |
ミヤマアキノキリンソウ |  | 北アルプス乗鞍岳 | 1999年8月8日 | 黄 | 深山秋の麒麟草。アキノキリンソウの高山種。草丈はせいぜい20センチ。花もより密にさき、こちらの方がきれいだ。 |
ミヤマイボタ |  | 赤城山覚満渕 | 1998年6月下旬 | 白 | 深山イボタ。高さ2〜3mの落葉低木。茎にイボタロウ虫が寄生するため灰色に見える。モクセイ科。白い漏斗状の花が枝端に総状花序に付く。 |
ミヤマウイキョウ |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8上旬 | 白 | 深山茴香。高山帯の乾いた砂礫地に生育する。セリ科の仲間にしては分かりやすい。コマクサのような根生葉が特徴的だ。 |
ミヤマウグイスカグラ |  | 上州三峰山 | 1999年4月中旬 | 紅紫色 | スイカズラ科。落葉低木で、ヤマウグイスカグラより腺毛が多い。ウグイスカグラは腺毛がほとんどない。 |
ミヤマオダマキ |  | 志賀高原横手山 | 1999年7月4日 | 青紫 | 深山苧環。オダマキの原種。花の形が糸車に似ているので名付けられた。ヤマオダマキより花は大きく、色も濃い。高山帯の岩場に咲く。 |
ミヤマガマズミ |  | 玉原湿原 | 1999年6月20日 | 白 | 深山蒲染。スイカズラ科。丘陵地や山地に咲く。葉が大きく光沢がないものをオオミヤマガマズミという。夏から秋に赤い実がなる。 |
ミヤマカラマツ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 白 | 深山唐松。湿った草原や林間に咲く。白い雄しべが放射状に伸びる。花はモミジカラマツよりも少し小さく葉も違う。 |
ミヤマキスミレ |  | 谷川岳天神尾根 | 1999年6月中旬 | 黄 | 深山黄菫。亜高山帯の草地に咲く。葉は薄くて柔らかく、大きく心形で先が尖る。オオバキスミレの高山型だが、中間型もあり鑑別は難しい。 |
ミヤマキンバイ |  | 北アルプス乗鞍岳 | 1998年8月下旬 | 黄 | 深山金梅。高山帯でよく見かける。花弁の内側はオレンジ色で少し濃い。葉は苺に似て、3葉が特徴的。 |
ミヤマキンポウゲ |  | 谷川岳天神尾根 | 1998年5月下旬 | 黄 | 深山金鳳花。高山の黄色い花の代表。雪田周囲によく群生する。花の中心部は雄しべ・雌しべが密に固まりをなす。花弁表面は太陽に輝く。葉は掌状に深く裂ける。 |
ミヤマコウゾリナ |  | 志賀高原横手山 | 1998年9月上旬 | 黄 | 深山髪剃菜。山地や草原に咲く。茎や葉に剛毛が生えている。 |
ミヤマコゴメグサ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 白 | 深山小米草。山岳地帯の砂礫や草地に生育。コバノコゴメグサに似ているがガク片が尖っている。 |
ミヤマシャジン |  | 尾瀬至仏山 | 1997年8月上旬 | 紫 | 深山沙参。日当たりのいい岩礫地や草原に生育。大きな固まりになって咲いていることも多い。ヒメシャジンは葉に鋸歯(ギザギザ)がある。 |
ミヤマスミレ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1997年6月上旬 | 青紫 | 深山菫。高山帯の明るい岩場に生育。スミレらしいスミレだ。スミレの区別はなかなか難しい。 |
ミヤマダイコンソウ |  | 中央アルプス千畳敷カール | 1999年7月25日 | 黄 | 深山大根草。高山帯の岩稜帯や砂礫地に咲くバラ科の多年草。草丈30センチ位になり、葉は大きく円形で、浅い切れ込みと不整の鋸歯がある。 |
ミヤマタネツケバナ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1997年6月上旬 | 白 | 深山種漬花。アブラナ科。別名ミネガラシ。高山帯の岩場に生育。白い花弁が4枚。楕円形の小葉を付ける。 |
ミヤマニガイチゴ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6上旬 | 白 | 深山苦苺。キイチゴ属。高さ50cm内外の落葉低木。葉はニガイチゴより大きく、多く3中裂し有柄。花枝は長い。日本全土のブナ帯に生える。実の写真(秋) |
ミヤマハコベ |  | 谷川連峰三国山 | 1999年6上旬 | 白 | 深山繁縷。ナデシコ科。葉は小さい楕円形で無柄。花は深く2裂した白い5弁花。萼片は花弁より短く先が尖る。 |
ミヤマホツツジ |  | 会津磐梯山 | 1998年7月下旬 | 白 | 深山穂躑躅。針葉樹林帯の中の開けた場所などに生育する。花冠は3裂し、大きく反り返る。クローズアップ写真。 |
ミヤマヤナギ |  | 黒斑山 | 1998年7上旬 | 緑 | 深山柳。低木林から高山帯の岩礫地に生える。岩礫地では地を這うように広がる。雌株は白い綿状の毛に覆われる。 |
ミヤマリンドウ |  | 大雪山黒岳 | 1999年8月8日 | 青紫 | 深山竜胆。リンドウ科の高山種。タテヤマリンドウとは違い夏に咲く。また色も濃い。 |
ム
ムラサキケマン |  | 妙義山 | 1999年5月上旬 | 紅紫色 | 紫華鬘。ケシ科の植物。華鬘とは仏壇を飾る仏具の一種。やや湿った山野に生える。紅紫色の筒状の花が茎の上部に房状に密生する。日本全土に分布し、花期は4〜6月。 |
ムラサキツメクサ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 赤紫 | 紫詰草。牧草として輸入した欧州原産の花。今は平地から亜高山帯まで幅広く分布している。日本原産の高山植物ではないが、高山植物に混じって咲くため掲載した。 |
ムラサキヤシオツツジ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 赤紫 | 紫八塩躑躅。ツツジ科。山地から亜高山帯に咲く。別名ミヤマツツジ。雄しべが長く花の外に出る。初夏の山を彩る鮮やかな花だ。 |
メ
メタカラコウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 黄 | 雌宝香。山野の草原に生育する。オタカラコウより全体に小さくこじんまりしている。 |
メナモミ |  | 新潟県土合 | 1998年9月19日 | 黄 | キク科の植物。山野に9〜10月に咲く。葉は翼のある長い柄があり対生し大きい。茎に細かい毛が密生する。枝先に黄色の頭花が散房状に咲く。 |
モ
モウセンゴケ |  | 志賀高原四十八池 | 1997年7月上旬 | 緑 | 毛氈苔。高層湿原などの湿地帯に生育する食虫植物。棘のようなネバネバで虫を捕らえて消化する。白い小さな花を付ける。 |
モミジイチゴ |  | 榛名山 | 1999年5月上旬 | 白 | 紅葉苺。バラ科の落葉低木。葉はモミジ様で、茎に棘が多い。白い五弁花は下向きに咲く。本州中部以北に分布。下記は4〜6月。 |
モミジカラマツ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 白 | 紅葉唐松。湿った草原に咲く。白い雄しべが放射状に伸びる。花弁はない。葉がもみじのようなので名付けられた。 |
ヤ
ヤナギラン |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 赤紫 | 柳蘭。低山から亜高山帯の草原に群生する。蘭ではない。クローズアップ写真。 |
ヤマオダマキ |  | 赤城山覚満渕 | 1997年6月下旬 | 赤紫 | 山苧環。山地の草原に生育。黄色いキバナノヤマオダマキもよく見られる。 |
ヤマガラシ |  | 谷川岳天神尾根 | 1999年6月中旬 | 黄 | 山芥子。アブラナ科。雪解け後の雪田に咲いていた。背丈30cm程で根生葉がロゼッタ状に拡がる。花は黄色の4弁花。中部以北の亜高山帯以上に生育する。 |
ヤマツツジ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 赤 | 山躑躅。山地を代表するツツジ。レンゲツツジより花期は少し早く、葉もレンゲツツジよりは小さい。高さ1〜4mの落葉低木。 |
ヤマトリカブト |  | 尾瀬ヶ原 | 1997年8上旬 | 青紫 | 深山鳥兜。草原に生育している。根が薬(附子)になる。猛毒でもある。これは中部から東北地方特産。 |
ヤマハタザオ |  | 谷川岳天神尾根 | 1999年6月13日 | 白 | 山旗竿。アブラナ科。岩陰に咲いていた白い4弁花。花はミヤマタネツケバナに似ているが、葉が異なる。草質の茎葉が茎を抱く。山野に咲く。 |
ヤマハハコ |  | 草津白根山 | 1998年9月上旬 | 白 | 山母子。日当たりのよい山地の草原に生える。 |
ヤマブキ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 黄 | 山吹。野山の春を告げる黄金の使者。垣根にもなっている。高さ1〜2mの落葉低木で葉は卵形で互生する。日本全土の山地・谷筋に咲く。 |
ヤマブキショウマ |  | 黒斑山 | 1998年7月上旬 | 薄黄 | 山吹升麻。山地に生える多年草。雌雄株があり、雄株の方が派手。これは雌株でしょう。葉には山吹に見られる平行脈が見られる。 |
ヤマブキソウ |  | 赤城山荒山高原 | 1999年5月下旬 | 黄 | 山吹草。ヤマブキによく似た多年草。高さ30cm前後で、黄色い4弁花が腋生する。 |
ヤマホタルブクロ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 赤紫 | 山蛍袋。低山の草原や道端で見られる。花の中に蛍を入れていたらしい。 |
ヨ
ヨツバシオガマ |  | 谷川連峰平標山 | 1998年6月上旬 | 赤紫 | 四葉塩竃。高山帯の草原・雪田周囲などに群生する。花冠の上唇がくちばし状に尖り内側に湾曲する。タカネシオガマはこれほど尖らない。ミヤマシオガマは根生葉が特徴的。 |
ヨツバハギ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 紫 | 四つ葉萩。楕円形の小葉が4〜8枚。山地や山麓の草地に生育する。 |
ヨツバヒヨドリ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1999年7月18日 | 薄紅紫色 | 四葉鵯。山地の草原に生育。ヒヨドリバナに似るが葉が3〜4枚輪生するので区別できる。また、花の色も濃い。 |
ラ
ラショウモンカズラ |  | 谷川岳西黒尾根 | 1997年6月上旬 | 紫 | 羅生門葛。樹林帯の湿地の暗いところにに生育。登山道沿いでよく見かける。 |
リ
レ
レブンウスユキソウ |  | 北海道礼文島 | 1999年8月7日 | 白 | 礼文薄雪草。エゾウスユキソウとも言うが、礼文島産のものはレブンを冠する。葉は舌状で細い。北海道のエーデルワイス。 |
レンゲツツジ |  | 志賀高原四十八池 | 1999年7月4日 | 朱紅色 | 蓮華躑躅。ツツジの仲間の落葉低木だが、シャクナゲのように花序が輪生して蓮華(ハス)様に咲く。別名オニツツジ。 |
ワ
ワタスゲ |  | 谷川連峰平標山 | 1997年7月下旬 | 白 | 綿菅。草原や高層湿原に生育。群生して風にそよぐ姿はなかなかだ。でも花は見過ごしてしまう。 |
ワレモコウ |  | 霧ヶ峰八島湿原 | 1998年7月下旬 | 赤紫 | 吾木香。山野の草原に咲く。秋を感じさせる花だ。 |
不明花
access count
from May 17, 1998
TOP PAGE